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【2024/05/04 20:16 】 |
吾が心のヨーロッパ 準備編 第4章。

日本を代表する建築家、黒川紀章。

 

 

心斎橋のソニータワーも彼の設計ですが、完成当時、思わず、「でかした。黒川!!」と、叫んでしまいました。

 当時、ソニー=世界最高ブランドというイメージが定着しており、その威容を誇示する上でも最高の立地、最高のデザインでした。

 

彼は、生前、自分が書いた設計図の中を足が棒になるくらい歩く。と言っていました。

つまり、何処かの空き地に行って、自分がデザインした想像の建物の中を歩き回りシュミレーションするのです。

「此処に非常口をつけたほうが良い。」

「もうすこしこの辺り、スペースを増やそうか。」という感じだと思います。

 

私は、その黒川発言があったからかもしれませんが、自分の旅程表ができてから、GOOGLE MAPを駆使し、毎晩毎晩、いく先々の街を歩きました。

大変上手くできており、もう、現地に行かなくてもいいか。とさえ思えました。

 

 ただ、何処へでも入っていけるわけではないのと、歩いていると体が勝手に回転して方向を失います。時々変な場所にトランスし何処を歩いているのか分らなくななることもあります。実際、帰国してからの方が多少ましに歩けるかな?と、懐かしさにかまけて歩き直しましたが結果は同じでした。

 

 それに、私は奥へ奥へ入っていくゲームは船酔い状態になり、長くすると気分が悪くなります。最後はいつも青い顔をしながら、吐きそうになりながら歩いていました。

 

歩きながら宿泊するホテル、駅までの道順、訪れる名所の位置確認など色々自分なりにポイント設定し、スケジュールやホテル、高速鉄道などのアレンジに手抜かりはないか?美術館、博物館で前売りチケットの必要なものも手当てしているか?チェックしていきました。

 

実際、これ以上の準備はあり得ないというところまできていました。

 

ところが、そんな時、ドキンとする出来事が起きました。

 

 

 私達の出発は9月8日月曜日 午前2時のカンタス便でした。

それをどう勘違いしたか、私も家内も月曜日の午後6時ごろ、犬と貴重品を北に住む娘のところに預け、夜11時ごろ早めに空港に行こう。と計画していたのです。

留守中家の面倒を見ていただく友達にも、翌日火曜日から来ていただく約束をしていました。

 

出発3日前になって、家内が急に、

「出発日なんだけど、月曜午前2時出発ということは、 私達、日曜日出発でないとまずくない?」

と言い出したのです。私は、まだ、出発してもいないのにドキンとしました。

全くその通りです。午前2時の飛行機に乗るのに月曜の夜空港に行ったのでは火曜日の飛行機になってしまいます。

 

大事に至る前に気付きましたし、単なるお粗末な勘違いのお話ですが、私は頭に杭を打たれたようなショックをうけました。

というのは、こんなボーンヘッドで、いままで、列車やヨーロッパを移動する飛行機など交通手段、ホテル、入場券など等、大枚はたいてブッキングしてきましたが、もしかすると時差や日程を間違えて一日ずれていて全部駄目になるのじゃあないか?と急に不安になったからです。

 

再確認の結果、それ以外では特にブッキング上の問題もなくホッとしました。

万が一、最初の一日がずれていたら大変な目に遭っていたことを思うと、今でも怖くなります。

 

ちょっと、出発数日前の心境について書かせていただきます。

 

我々皆、子供時代を経験して大人になっているわけですが、(飛び級とでもいいましょうか? 時々、おっさんみたいな子供もいますが) 私は今でも、夏休みに突入する終業式前日の晩の興奮が忘れられません。明日から、40日学校に行かなくて済むと考えるともう嬉しくて嬉しくて。未だにあれに勝る興奮は私の人生にありませんね。

 

 私は、ヨーロッパ出発の前日は、久々にこういう嬉しくて寝れないみたいな?興奮状態になるのかと期待していました。

ところが、心の老化は恐ろしいもので、新しい事を得る喜びよりも、築いたものが崩れないか心配する気持ちが遥かに上をいきます。

 

帰ってきたら家が泥棒にやられて無茶苦茶になっていないだろうか?
旅先でテロ、スリ、暴行に遭って嫌な思いをしないだろうか?
仕事は帰ってからも無事できるだろうか?
次から次へ心配は尽きません。

ただ、直前になってというより、ほぼ出発当日頃になって、急に冒険心とでもいうべきか、かなり長い間忘れていた闘争心の様なものが沸き起こりました。

 正確には、そういうモードに自分を切り替えた方が楽になれる事に遅ればせながら気付きました。

現地でフランス語を必死で習得し帰国したらペラペラになっていたり、通常のツアーでは絶対に行けない場所に行ったり、一年滞在しても中々此処まで到達できない通になったりという所でしょうか?

 丁度極寒のエベレストでも極める心境で、これだけの犠牲を覚悟で行く以上、一切弱音を吐かず、後で後悔しないよう必死でまわってやろうと思うようになりました。

 

つまり、楽しむ為ではなく苦労する為に旅に出た。という事になります。

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【2015/04/21 06:59 】 | 紀行文(ワインを啜りながらお読み下さい。) | 有り難いご意見(0)
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